ながおか森林塾 秋コース

二日目 2012.10.13

今回はながおか森林塾のハイライト、伐倒になります。
今日のキーワードは「固定」です。

今日の講座内容は
受け口練習 ------- 「安全」「確実」な伐倒のために必要なことは?
伐倒 ------------- お待たせしました。本番です。
目立て ----------- 切れないソーチェンは自転車にも使えません。
メンテナンス ------ きちんと手入れされた機械は使って気持ちが良いし、動きも快調です。


9時00分 伐倒の方法、理屈について説明 ― 立ち木を「安全」「確実」に倒すためにはどうするのか?
前回の調査で、適正な密度にするためには立木の半数くらいを切らないといけない言う結果が出ました。朝の光が差し込んでいますが、枝が枯れ上がって少なくなっているためと思われます。 
9時30分 受け口作り ― 伐倒で一番重要とも言える受け口の作り方。
チェンソーの前ハンドルを持つ位置によって斜め切の角度が変わります。
初めての斜め切り、うまく水平切りと出会えるでしょうか。
10時10分 追い口切り又はツル作り ― 追い口を切るということはツルを作ると言うこと。
受け口の位置を確認して、追い口に移行します。
ツルは残して作るもの。残り具合はチェンソーを入れたまま確認。 チェンソーが楽にもてる位置に戻れば、変わらない体勢で続けることが出来ます。
11時00分 伐倒 ― 丸太を使った練習はここまで。いよいよ本番、立木を倒します。
混み過ぎた森林。梢がどこを通れば掛かり木にならないかを慎重に見極め、受け口の方向を決めます。
受け口切りの姿勢と追い口切りの姿勢。美しい!ただ、一点だけ残念なところが。さあ、どこでしょう。
伐倒が終わったら必ず切り口を確認して、どこが良かったか悪かったか反省会をしましょう。
人生初の伐倒です。なかなか落ち着いて、丸太での練習が生きています。
とは言うものの、残念ながら掛かり木になってしまいました。 トビを使って掛かり木をはずします。
12時20分 昼食
13時00分 目立て ― どんなに高価で、ハイパワーなチェンソーを使っても、刃が切れなければ宝の持ち腐れ。
大きなカッターの模型を使ってソーチェンの構造と目立てのポイントを説明します。 カッターにヤスリを盛っていくのではなく、ヤスリを持つ腕がスムースに動く位置にカッターを持ってゆきます。
目立てにはいろいろな補助具があります。自分に合った道具を探すのも上達への道です。 今回のキーワードは「固定」。アッチもコッチも固定しています。
14時00分 再び伐倒 ― 目立てが済んで、切れ味は変わったでしょうか? 
午前中の追い口切りの写真と比べてみてください。 後姿もきれいですね。
追い口を切り進めてゆくと、切り口が開き始めます。切る事ばかりに集中せずに、この動き出しに注目しましょう。動き出したら即退避。
15時40分 チェンソーメンテナンス ― 明日また気持ちよく使うために、ばらして掃除、そして組みたて。 
大きなごみはブラシなどで落とします。 小さなごみや狭いところはエアーコンプレッサーがあると便利です。
バーの溝は忘れられがちですが、デプスゲージを使いきれいに除去します。 ソーチェンの向きは間違っていませんか?張り具合はどうですか?
16時00分 次回の説明の後、解散

今回のキーワード「固定」理解いただけたでしょうか。
わずかな練習で、いきなりの伐倒。いかがだったでしょうか?
きちんと倒せたし、しっかり掛かり木を作ることもできました。もちろんそれをはずすことも出来ました。
今日出来たから免許皆伝なんてことはありません。一本一本条件が違うので、経験をつむことが必要です。

質問など何時でもお受けしますので、遠慮なくどうぞ。
次回は、最終回「伐倒」「枝払い」「造材」「集材」です。そして夜は恒例となった懇親会です。